危険な心血管病

まず、心疾患は国内の死亡原因で第1位の悪性新生物(癌)に次ぐ、第2位となっており、年々増加しております。 心血管病の特徴として、まずこの病気が突然死の原因の第1位として挙げられ、特に心筋梗塞などの虚血性心疾患が原因となることが多いとされています。 しかもこの突然死が就寝中や入浴中という日常生活の中で見られる事には注意が必要です。 なおスポーツ時に起きる突然死の原因もやはり虚血性心疾患が多く挙げられます。



1、狭心症と心筋梗塞(これらは血行が虚になるために虚血性心疾患と総称します)
心臓に酸素を運んでいる冠状動脈の血流障害が原因で、心臓が酸欠になり、心臓が痛むわけで、症状は胸痛・胸部圧迫感・胸部絞扼感が主で放散痛(下顎・左肩・左腕に痛みが広がる)も時にあります。 また胃部痛として感じる時もあり、急性胃炎と間違われます。
・狭心症は血流障害が一時的でふつう30分以内に血流が改善して、発作から回復します。
・心筋梗塞は血流が完全に停止して、心筋が壊死する為に、症状が改善せず危険です!
・狭心症が心筋梗塞に進むかもしれない状態を不安定狭心症と呼び、発作がいつもより増悪し、やはり危険です!



2、狭心症から心筋梗塞へ
・安静時狭心症とは安静時や就寝時に発作が起きて、時間的には午前中・早朝・深夜によく出現します。原因は主に冠動脈攣縮(スパスム)によるもので、治療は血管拡張薬による薬物治療を選択します。
・労作性狭心症とは階段や・坂道を上がったり、重い物を運ぶ時によく出現して 、冠動脈硬化症で出来る血管の狭窄によって血流が障害される為に発作が起きます。治療としては、バルーン治療・ステント留置・バイパス手術を選択します。
・しかし、繰り返し起きる、また症状がいつもより強い、持続時間が長い時は不安定狭心症化していますので、いつ心筋梗塞に進むかわかりません!(原因は冠動脈内の血栓形成で血栓が自己融解しないと完全に閉塞して心筋梗塞に進展します!) このような時は急ぎ入院治療が必要です!
・心筋梗塞の死亡率は、30~40%と言われ、だいたいが病院にたどりつくまでに死亡します。そして病院にたどり着いた場合の死亡率は10%以下です。早く専門病院へ!

3、不整脈
・脈が一個飛びドキッとするもので、期外収縮と言い心房性(上室性)と心室性があります。この場合の多くは経過観察・生活改善・内服治療等を選択します。
・脈が速くドキドキドキと続く場合は頻脈と言い洞性頻拍および心房性(上室性)と心室性があります。心室性が特に問題です!



・脈が遅くめまいがする場合は除脈と言いまして、洞性除脈とブロックがあります。しかしフラーとする、めまいがする、気を失いそうになる、失神する時は急ぎ入院して精密検査と治療(ペースメーカー植え込みなど)が必要です。

4、大動脈瘤
・胸部大動脈瘤は正常内径30mmの1.5倍以上拡大したもので(まずは降圧、内径55mm以上だと破裂予防の為外科治療)、破裂するとこれまでに経験したことのない急な胸背部痛が生じて強く持続しますが、未破裂では無症状です。
・腹部大動脈瘤は正常内径20mmの1.5倍以上拡大したもので(まずは降圧、内径45mm以上なら予防的外科治療)、破裂すると急な腹痛、腰痛が生じて強く持続しますが、破裂しないと症状はありません。
・大動脈解離とは胸やお腹の血管が裂ける事で、裂ければ急な背部痛が生じて強く持続しますが、これも避けなければ無症状です。裂けた後はまず降圧(目標血圧は100~120mmHg)し、緊急手術する場合もあります。
(胸・腹部大動脈瘤が破裂した場合の死亡率は病院到着前に50%、手術後に42%で、手後れになることが多く、全体的な生存率は8%位と低いです。)
(急性解離性大動脈瘤の死亡率は10~20%ですが、心臓からすぐ出る上行大動脈に解離が及ぶ場合の死亡率は40%に近く、急死する事も多いです。 また解離後未治療だと死亡率は2週間以内に80%に達し、背部痛で受診して筋肉痛として帰宅後に死亡する事が多く、これは頭痛で帰宅後に死亡するくも膜下出血とよく似ています。)

5、大動脈瘤破裂や解離の発症
・季節は夏に少なく、冬に多く、また季節の変わり目に注意が必要です。
・時間は午前6時から9時頃に多いと言われています。
・高血圧が最も危険です。
・交感神経興奮も危ない。
・喫煙も悪い。 (まず専門医の診療が重要ですが、破裂するまでづかれない事が多い為に、低めの血圧管理が最も予防に効果的です。)

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